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面白いゲームの作り方

面白いゲームの作り方についての考察です。

2017/06/06

ふと思ったことなのですが。

最近はいろいろなゲームでログインボーナスが実装されています。

このログインボーナスですが、面白いゲームを作るうえではむしろマイナスの効果を持っているような気がします。

プレイヤーはログインボーナスを目当てにかなりの頻度でログインをするかもしれませんが、それはゲームが面白いからログインするのではなく、ログインボーナスをもらうためにログインをしているにすぎないと思うのです。

本当に面白いゲームは、ログインボーナスなどなくともプレイしたいと思うものではないでしょうか。

……と、サクスペのログインボーナスを逃した者がのたまっております。

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2016/05/04

クリティカルヒットというものがあります。主に物理攻撃を使用した際に、一定確率で通常与えるよりも多くのダメージを与えることがあるシステムです。ドラクエでいうところの「会心の一撃!」というやつです。

ほとんどすべてのRPGに導入されていると思われるシステムですが、もう少し戦略性を高めることはできないものかと考えました。(スクリプト素材に落とし込めるかどうかはとりあえず置いておきましょう)

さて。

現状、クリティカルヒットが発生した際のメリットは与えるダメージが増加することのみです。その倍率は作品によってまちまちですが、多くの場合通常のダメージの2倍としていることが多いようです。また、ダメージ計算の際に防御力を無視する場合もあります。

この場合、会心率を高めたとしても、結局攻撃力を上げているのと結果的に大差はなくなります。クリティカルヒット自体に防御力無視などの特殊効果がある場合にはその限りではありませんが、それでもそのような特殊効果付きのスキルを用意すれば事足りることもあり、戦略性を高める効果があるとは言い難い状況です。

システム的な工夫とは少し違いますが、クリティカルヒットの演出にひと工夫加えた作品があります。「片道勇者」です。

片道勇者では会心率は「連撃率」になっていて、攻撃すると連撃率に応じて連続して攻撃を行います。連撃率が100%を超えると100%の分が確定で連撃となり、剰余分で改めて連撃の判定をするようになっています。前述のようなダメージ2倍のクリティカルヒットとは異なり、会心率を上げてもダメージが頭打ちにならないため、戦略性が高まっていると言えるでしょう。

しかし、この場合においても攻撃関係のパラメータが一つ増えたにすぎないため、戦略性が高まったと言っても限定的でしょう。

ではどうするか。

クリティカルヒットで再行動できるようにする、です。そうすることで、クリティカル発生時に通常の攻撃よりも多くのダメージを与えることができ、また場合によって追撃でなく回復を選んで体勢を立て直すこともできるなど、戦略性が増すでしょう。実際、このシステムを導入している作品も存在します。ペルソナ4です。(同シリーズの別の作品でも導入されているかもしれません)

ただし、クリティカルが出せる限り延々と行動できてしまうため、会心率強化のさじ加減が非常に難しくなります。そのあたりもあり、あまり使用されていないシステムなのかもしれません。また、ドラクエのような1ターン分の行動を事前に入力しておくようなシステムの場合、行動の割り込みが発生するため、基本となる戦闘システムとの親和性があまり高くないのも理由の一つかもしれません。

会心率強化との折り合いがつけば戦略性を高めるのに役立つシステムだと言えそうですね。

結論:戦略性を高めるには、会心時再行動。(会心率上昇との折り合いをつける必要あり。)

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2015/05/23

さて、なぜゲームが面白くないのかを書いても全く不毛なので、どういったゲームを作れば面白いのかを書いていきましょう。

結論:不毛なゲームを作れ。

さて、不毛なゲームとはどんなゲームでしょうか。目的のないゲームでしょうか? 答えは否です。

不毛なゲームとは、手段が目的化したゲームのことを言います。

例えば、経験値を稼ぐために経験値を稼ぐゲーム。お金を稼ぐためにお金を稼ぐゲーム。敵を倒すために敵を倒すゲーム。クッキーを増やすためにクッキーを増やすゲーム。

手段を目的化することにより、プレイヤーに対し、永遠に目的を提供し続けることができます。

ただし、プレイヤーに目的を提供するサイクルは短めにする必要があります。

長編RPGにおける強くてニューゲームも手段の目的化の一形態ではありますが、プレイ時間が数十時間にも及ぶ手段はさすがに長すぎます。

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2015/05/19

結論:シビアな戦闘は不要。入れたければボス戦のみで。

さて、よくゲームをやりなれた方々から評価の高いRPGに見られる特徴の一つとして、戦闘がシビアで戦略性に富んでいて面白い、という様な評価のRPGがあります。具体的にどれ、というわけではありませんが。

しかし、戦闘がシビアであるというのは、必ずしもいいことばかりではありません。

最初のスライムとの戦闘からして頭を使って戦い、ラスボスに至るありとあらゆる戦闘で持てる知識と知恵の全てを駆使して戦わなければ決してゲームをクリアすることができない、というようなRPGがあったとすれば、それは間違いなく戦闘がシビアで戦略性に富んだRPGとなるでしょう。

しかし、こんなRPGをプレイしたいと思うでしょうか? 私は嫌です。

確かに戦闘そのものが面白いかもしれませんが、おそらくそこまでシビアなバランスに調整されていたとするなら、一回の戦闘にかかる時間も数分以上。はっきり言ってものすごく疲れると思います。しかも面倒くさい。

さらに、シビアなバランスに調整されているということは、一つのミスで簡単に敗北してしまうということでもあります。

数えきれないほどの戦闘を繰り返すRPGにおいて、たったひとつのミスで敗北してしまうのは非常に厳しいことです。もしリトライができたとしても、一戦数分以上かかる戦闘をまたはじめからやり直すのでは、気持ちも折れてしまうことでしょう。

しかし、そのシビアな戦闘も、ボス戦くらいなら許されることでしょう。どんな大作RPGでも、100体以上のボスがいるということはそうはないでしょうから。

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2015/05/07

面白いゲームの作り方について検索していると、最近のRPGについての批判について書かれたページに至ることがよくあります。技術が進歩しているとはいえ、最近のRPGにも改善すべき点は少なからずあると思いますので、批判的な記事は大いに書くべきであると思います。しかし、そんな批判的な記事の中でもよく見る内容として、「最近のRPGはシナリオ重視になってしまって面白くない」「最近のRPGはリアリティがないから面白くない」といったものがあります。

確かに、ウィザードリィに代表されるかつてのRPGにおいてはシナリオは重要なものではありませんでした(注意:私はウィザードリィをプレイしたことがないので憶測で語っています)。また、ハードの進化に伴って非常にきれいにグラフィックが描画されるようになったことで、今前のゲームでは気にならなかったようなことが気になり、相対的にリアリティが落ちているという状況も確かにあります。それに伴って「シナリオ重視のRPGは面白くない」「リアリティがないRPGは面白くない」といった批判をする方が(多くはないにせよ)いるようです。

しかし、これらの「シナリオ重視のRPGは面白くない」「リアリティがないRPGは面白くない」といった指摘は、全く本質的ではありません。

確かに、「シナリオ重視で面白くないRPG」「リアリティがなくて面白くないRPG」というものはおそらくたくさん存在するでしょう。しかし、だからと言って「シナリオ重視のRPGは面白くない」「リアリティがないRPGは面白くない」という指摘は必ずしも正しくはありません。「シナリオ重視のおもしろいRPG」「リアリティがないけど面白いRPG」も同様に存在するからです。

では「シナリオ重視で面白くないRPG」や「リアリティがなくて面白くないRPG」はなぜ面白くないのでしょうか。

答えは単純明快、「ゲームとして面白くないから面白くない」のです。

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2015/04/26

RPGにおいてはよく、システムとシナリオが重要視されます。

しかし、シナリオについては、必ずしもRPGにおいて重要ではありません。

なぜなら、シナリオはそれ単体でエンターテイメントとして成立しうるからです。

シナリオとはすなわち物語であり、物語を展開する手段はRPGに限定されません。小説、漫画、映画をはじめとした、ありとあらゆるエンターテイメントの中に物語は存在し、そのうちの一手段としてRPGが存在します。

つまり、シナリオはRPGにおいて本質的な面白さの要素ではないといえます。

だからと言ってRPGにシナリオが必要ないとは私は思いませんし、むしろRPGにシナリオはあった方がいいものだと思っています。

RPGにおいてキャラクターの成長は一般的な要素であり、成長するには時間や試練が必要になります。時間や試練に意味を与えるのであれば、当然シナリオを展開していくことが必要になってくるでしょう。

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2015/04/12

さて、RPGにおける代表的成長リソースは2つあります。

一つはおなじみ経験値。雑魚なりボスなりを倒して手に入るものですね。経験値をたくさん集めると自動的にレベルが上がり、能力値が上昇したり、新しい技や魔法を習得したりします。ゲームによってはクエストをクリアするとボーナス経験値を得られたりするものもあるようです。

もうひとつもおなじみお金。すなわちゴールド。敵を倒して獲得できるほか、宝箱から手に入ったり、その辺で手に入れたいらないアイテムを店で売ったりしても手に入れることができます。もちろんクエストクリアで手に入ることもありますし、経験値よりも入手手段が幅広い印象があります。

他には素材アイテム、レベルそのものが成長リソースなんてゲームもあったりします。

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2015/04/07

せっかく作った面白いゲームの作り方のカテゴリがいつまでもからっぽなのも何なので、一つ以前書いたRPGの雑魚戦について改めて考えてみます。

私の知る限り、RPGのシナリオ上で雑魚戦が必要になることはまずありません。シナリオ上必要な戦闘は、ボス戦やイベント戦と呼ばれます。逆に、シナリオ上必要ない戦闘のことを雑魚戦と呼ぶ、と言ってもいいかもしれません。RPGのシナリオ上で必要にないのであるならば、当然システム上必要になります。

RPGにおける雑魚戦の目的は、キャラクターの成長を実感させるためであったり、ダンジョンの進行を阻害するためであったりしますが、基本的には経験値やお金のようなキャラクターの成長に必要なリソースを獲得することにあります。ですので、成長リソースを獲得することが出来さえすれば、必ずしもその手段は戦闘である必要はないということになります。

続く。

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